震災から2カ月半が経った。被災された方々、復旧に取り組んでおられる方々には、心より応援を申し上げたい。被災地では今尚過酷な状況が続いている。しかしそんな中でも、復興への足音は少しずつ聞こえてくる。
岩手県の大槌町では、地元高校の野球部が夏の大会に向けて再スタートを切り、陸前高田市の高校には、ガレキの中から拾い集めた楽器で部活動を再開した吹奏楽部があると聞く。荒れ果てたテニスコートを自分たちで整備して大会に臨んだ中学生もいる。
三陸の漁業も再開に向け動き出している。海底調査のカメラに写っている岩場のウニやアワビを見て安堵する声もある。海と共に生きてきた人たちは、海によって全てを失いながら、これからも海と共に生きていくという。
「がんばろう日本」という言葉は、被災地から私たちに向けられたメッセージでもある。“日本の底力を見ろ”と。
それぞれが自分にできることをすべき時である。目の前にいる人、目の前にある事象としっかりと向き合って。
(2011/5/27)